炎のごとく
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突然炎のごとく(1994)
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突然炎のごとく(1961)
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炎のごとく(1981) Comments (1)
幕末、一人の女を愛し続けた男の波乱万丈の生きざま!
問屋の息子ながらも荒々しい性格故人を殺してしまい、追放された仙吉。博奕打ちとして諸国を渡り歩く。
ある時出会った瞽女・おりんに救われ、この女の為に生きる事を誓う。二人で苦楽を共にする。
が、賭博のシマを巡るいざこざから襲撃に遭い、おりんが犠牲になってしまう。仙吉は泣くに泣く。
悲劇から立ち直った仙吉は堅気の商売に就く。そんな時、新撰組の近藤勇と出会い、時代の変革の荒浪に身を投じていく…。
…と、話を要約するとこんな感じだが、これ以外にもエピソードは盛り沢山。
男と女の情炎を軸に、チャンバラ、侠客、悲喜こもごも、少々のエログロなど大衆好みの要素やジャンルをたっぷり詰め込んだ、一大娯楽編。
加藤監督の集大成とも。
フィクションのようだが、調べてみると、仙吉は“会津の小鉄”の異名を持つ有名な侠客。国定忠治や清水の次郎長は知ってるが、こちらは知らなかった。
劇中でも新撰組や実録事件と絡み、幕末好きには堪らないだろう。
加藤監督の演出はダイナミックで2時間半を飽きさせず、インパクトある画作りも。
しかし、音楽や美術セットなどがちとチープで、TV時代劇の印象も受ける。
菅原文太は台詞のほとんどが怒号の熱演だが、オーバー演技気味。
倍賞美津子、若山富三郎、中村玉緒、佐藤允、丹波哲郎、藤田まこと、菅井きんらそうそうたる面子は適材適所。
映画は2部構成。1部は仙吉の“炎のごとき”愛と生きざまで熱量高めだが、2部はちょいと失速。若侍と若い女の悲恋など唐突、仙吉がおりんの面影を見る最後は変わらぬ激愛を感じさせるが、エピソードが豊富過ぎて散漫になり、もうちょっと巧みに纏め、締め括れなかったものか。
加藤監督の集大成であって、最高傑作ではない。
が、どんぶり溢れんばかりのB級グルメをたらふく満たしてくれる。