Plot

ミステリー小説の作家が殺人事件にまき込まれ、犯人を探し出そうとするというスリラー。「インフェルノ」(80)のダリオ・アルジェントの原案に基づいて、彼とジョージ・ケンプが脚本を執筆。兄のクラウディオ・アルジェントが製作に当り、父のサルヴァトーレ・アルジェントがエグゼキュティヴ・プロデューサーをつとめている。撮影はルチアーノ・トヴォリ、音楽はシモネッティ・ピナネッリ・モランテが担当。出演はアンソニー・フランシオーサ、ジョン・サクソン、ジュリアーノ・ジェンマ、ダリア・ニコロディ、ジョン・スタイナーなど。イタリア原題は“Tenebrae”。

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シャドー(1982) Comments (1)

Sixhgpsomnk
Sixhgpsomnk
『サスペリア』『インフェルノ』でイタリアン・ホラーの名匠となったダリオ・アルジェントだが、原点回帰。
超常現象的なホラー要素はナシ、初期の頃のような殺人スリラー。

ローマを訪れたアメリカ人作家が殺人事件に巻き込まれる。しかも、手口は自分の書いた小説にそっくりで…。
大まかな話は真っ当なサスペンス・ミステリーを感じさせるが、そこは癖アリ。
アルジェント自身がアメリカで遭ったストーカー行為や殺人予告がモチーフらしく、何処か異常さ漂う。
それに加え、変態性。
狙われるのは、いつもながら美女。
乳房チラ見せ、パンチラ、ヌードなどのセクシー…いや、エロショットが惜しみなく。
そんな美女たちを散々怖がらせ、いたぶってから、殺す。あの獰猛な犬に襲われるシーンが一番怖いかも。
犯人のトラウマ的な空想シーンの美女はとりわけ官能さが香り立つ。
ヒッチコック路線と言うより、同じくヒッチコックを敬愛するデ・パルマの怪作『ボディ・ダブルス』と似たものを感じた。

犯人は、一周回って…異常人格。
殺しの際の鮮血はもはや美的。
異常さと変態性と鮮血のアルジェント印。