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パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト Comments (20)
ジョニー・デップのビジュアルと海賊という組合せだけあって期待値が高かったものの、ストーリーに引っかかるものがなく、ジョニデのキャラも深みがなくて途中で飽きてしまう。
セットや衣装はすごく素敵だけど、綺麗にまとめ過ぎて癖がなくて印象が薄い。
少なくとも「ふざけても底知れぬ大海賊」という威厳は失せた。
ジャックもそうだが、ウィルもエリザベスも奸計を巡らせ過ぎ。一作目の気っぷ良さは消え失せ、TVドラマみたいな裏切り比べになってしまった。
男の子の三つ巴剣劇のみ、最高にバカバカしく気持ち良いが。
活劇としてのスケールは甚だ大きく、凡夫では撮れない出来上がりとなっている。
特にクラーケンの襲撃場面は凄まじい迫力で、ハンス・ジマーの奮ったスコアも相まって、これだけで劇場で金を払う価値がある。
ビル・ナイの話し方も含めデイヴィ・ジョーンズの造形も素晴らしい。
美術がゾクッとくるのは、流石のリック・ハインリックス。
大きな風船の中に入ってゴロゴロ転がるシーンがあったのはジャッキー・チェンの映画、たしか『プロジェクト・イーグル』だったであろうか。そのノリをそのままウィル・ターナー(オーランド・ブルーム)とブラック・パール号のクルーたちが囚われの篭で転がり落ちるというアクションシーンによって笑わせてくれる。このトルトゥーガという島での出来事が面白いのですが、「こりゃ使える!」と監督が思ったのかどうかは知りませんが、後半には転がる風車を使って同じネタで攻めてきます。
なんとか無事に土着民族から逃げ出した彼らは、ジャックの元カノであるブードゥー教の預言者ティア・ダルマのもとを訪れる。ストーリーとしてはデッドマンズ・チェストのある場所を告げるだけなのですが、ブードゥー教というのは「ゾンビ」でお馴染み、死者を甦らせることができる密教。これがラストシーンに登場する意外な人物にも関係があるのかどうかは続編を待たなければなりませんが、秘密はこの場所に集約されているようです。
前作に続いて、中心人物はジョニー・デップ、オーランド・ブルーム、キーラ・ナイトレイでしたが、最近怪物役のほうがよく似合うビル・ナイ(ほとんど顔がわからない)も不気味で良かったですし、実は生きていたフジツボだらけの“靴ひものビル”もいい味を出していました。それにしても前作でのキーラ嬢のイメージよりも『プライドと偏見』の彼女のイメージがそのまま残り、苦しそうなコルセットのせいでとてもキュートだったし、男装する彼女には倒錯の世界へ誘われるかのような気分になってしまいました。
主人公はもちろんジャック・スパロウ船長ですが、自分のために仲間を騙したり、いざというときに逃げ出したりと、相変わらずの掴みにくい性格のキャラクター。「さらば、ジャック・スパロウ」というコピーによって、もしかすると真の主役はウィル・ターナーなのかもしれないと思わされたり、予備知識を持たずに観ると一話完結でなかったことに騙されてしまいます。まんまとやられました。これじゃ『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の2、3作目のパターンと一緒じゃないですか!ジャックに騙されるのではなく、ジェリー・ブラッカイマーやディズニーに騙されました。それでも最後には必ず助けてくれる、感動させてくれると信じてしまい、2007年5月公開の先行特別前売券を買ってしまいましたよ・・・トホホ・・・
宝箱を狙うのは契約の呪いを解きたいと願うスパロウ、父ビルを助けたいターナー、ベケット卿(トム・ホランダー)と名誉回復のために彼のもとへ宝箱の中身であるジョーンズの心臓を届けるノリントン(ジャック・ダヴェンポート)だ。最後は巨大なクラーケンと戦いながらも、一人ブラックパールに取り残されたスパロウは飲み込まれる・・・残りの船員たちはティア・ダルマのもとに行き、スパロウを助ける方法があるみたいなことを言い、皆がそれを承知するところでエンディング。バルボッサまで再登場する(死んでなかったのね)・・・
受け口のエリザベスが最初から鼻についたけど今回は最低。また主人公を始め、死んでもよみがえるのはシチュエーションはそれぞれとしてもご都合主義でつまらない。デイヴィ・ジョーンズを始めフライングダッチマン号の乗組員も気持ち悪い。見てるのが苦痛だった。テレビで4作連続で見たからストーリーのつながりが分かったけど、公開時だったら??もう見ることはない。テレビで最新作の営業に来てたジョニー・デップを見たけどおじいさんになりかけてた。歳月って残酷。